【インタビュー】「サキプレで☆4以上なければアプリをリリースするべきではない」 サキプレの効果について:シリコンスタジオ木村氏、蒔苗氏に聞く

absuke absuke
2015/07/10 (Fri)
スマホゲーム集客


【インタビュー】「サキプレで☆4以上なければアプリをリリースするべきではない」 サキプレの効果について:シリコンスタジオ木村氏、蒔苗氏に聞く

-はじめに-

アプリ配信開始前の施策として、事前予約に加えてβテストを実施するアプリの数が増えています。AppBroadCastの調査によると、2015年4月期にAndroidでβテストを実施したタイトルが前期と比較して急激に増えていることがわかります。
しかし、なぜ今βテストを実施するアプリが増えているのでしょうか。

βテスト市場
▲Androidのβテスト実施アプリ(※ABC調べ)

今回はβテスト実施タイトルの中から弊社βテストメニューである「サキプレ」を実施した
『グランスフィア ~宿命の王女と竜の騎士~』について、シリコンスタジオ株式会社の開発本部コンテンツ開発部副部長の木村毅氏、開発本部コンテンツ開発部ディレクターの蒔苗猛氏にサキプレ(βテスト)の効果に関してインタビューを行いました。

スタートダッシュに成功した、グランスフィア

『グランスフィア』はスマホの王道ファンタジーRPGでありながら、新しい試みとしてスフィアコマンドシステム、最大4人のリアルタイム共闘バトルなどを導入した意欲的なタイトルとなっています。
ゲーム売上ランキングでTOP100以内にランクインし、レビューの平均評価は4.1(7/9現在)となっていて、スタートダッシュに成功したタイトルと言えます。

GooglePlay:
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.siliconstudio.grandsphere
Apple Store:
https://itunes.apple.com/jp/app/id992805875?mt=8

ゲームユーザの目に触れる形でβテストの実施を望んでいた

―本日はよろしくお願いいたします。
今回は『グランスフィア』でサキプレを実施いただきありがとうございました。
早速ですが、今回βテストを実施してみようと思ったきっかけを教えてください。またβテストとしてなぜサキプレを選ばれたのでしょうか。

木村氏:実は当初からゲームユーザ様の目に触れるかたちでのβテストができないかと常に思っていました。他社様で同様の取り組みを実施されていたことを知り、同じようなことができないかと考えていました。
また今までは配信開始後に致命的なバグが見つかることが多く、レビューでの低評価につながっていたことが大きな課題でした。レビューの低評価を避けるために、配信開始前にバグを発見して修正したいと考えていましたが、社内でのデバッグだけではバグの発見に限界がありました。
サキプレを実施したのは、AppBroadCastが発行しているメールマガジンでサキプレのサービス開始の告知を見たのがきっかけになります。また、プロモーション的な視点で言いますと、サキプレからハヤトクへとゲームギフトを使った包括的な取り組みを行いたいと考えていました。

インタビュー写真1
▲(写真左)開発本部コンテンツ開発部副部長の木村毅氏
(写真右)開発本部コンテンツ開発部ディレクターの蒔苗猛氏

お客様にゲームがどのように受け入れられるかの感触もつかめた

―ありがとうございます。
弊社が週一回マーケティング情報を配信しているメールマガジンがきっかけと聞いて嬉しく思います。確かに大手デベロッパーのアプリでも、ストアレビューを見ると配信開始後にバグやゲーム内容、ゲームバランスなどがお客様の期待を満たさず、☆1や☆2となっているアプリも見受けられます。
サキプレを実施することで課題は解決したのでしょうか。
βテストとしてサキプレを実施した感想を教えてください。

蒔苗氏:開発側の視点として、結果的には利用して良かったと思います。
具体的にはサキプレによって、課題となっていた「デバッグでは把握できない実際のお客様の動向」を見ることができました。またゲームバランスなどお客様にゲームがどのように受け入れられるかの感触もつかめました。
例えば、想定よりクエストの消化スピードが速かったなど、当初想定していなかったことも多くわかりました。アプリを開発していると、開発から運営へ移行するタイミングで、アプリを開発しながらも遊んでいただけるお客様を意識する必要があります。
サキプレの実施によって、アプリを遊ばれるお客様をチームとして意識して、お客様の意見を全体で共有できたことが一番大きいと思います。

木村氏:また実は今回の開発チームは、ブラウザゲームの開発をしていたメンバーがほとんどで、アプリのリリースを経験したことのないメンバーが多いということもあり、最初は不安がありましたが、βテストによってリリースの予行演習ができたことも良かったと思います。

新しい試みに対して面白いと感じてもらえるのか?お客様の生の声を聞くことができた

―サキプレを実施した結果わかったことは何かありますか。

蒔苗氏:サキプレに参加いただいたお客様に先行プレイしてもらうことでデータを得ることができました。
『グランスフィア』はバトル周りに新しい試みを入れていたのですが、新しい試みがお客様に理解してもらえるのか?また面白いと感じてもらえるのか?などに対して、お客様の生の声を聞くことができました。
具体的には、バグ、UIやゲームバランス、ジェムの配布量などお客様からアンケートを通じてご指摘いただいた意見を参考に可能な限り修正をしました。戻るボタンがないといった意見もあり、ゲームに反映しました。
社内の人間の先行プレイだとどうしても偏った意見になりがちなので、チュートリアルを含めて、お客様に想定通り遊んでいただけるかどうか不安がありましたが、サキプレを実施することによって、確信を持って開発を進めることができました。

サキプレの評価は、社内でプロモーション予算を増やすという判断の材料になった

―今回サキプレに参加いただいたお客様の約60%が普段からアプリに課金をされているお客様となっていました。サキプレを実施することで多くのことがわかり、またお客様の声がゲームに反映されていることは弊社としても嬉しく思います。
βテストの結果、プロモーションなどゲーム以外の部分で変わったことなどはありますか。

木村氏:プロモーション予算を数千万円増やしました。
サキプレの評価は、社内でプロモーション予算を増やすという判断の材料になりました。
もし予算を積み上げなければAndroidのブーストの期間が短くなっていましたので、予算を増やしたことでプロモーションの機会の損失を防ぐことができたと思います。

蒔苗氏:サキプレは社内のエンジニアからの評価が高かったです。
βテストで参加人数が増えたことで、今まで見えていなかった問題もでてきました。もちろん致命的なバグも見つけることができました。

―ありがとうございます。サキプレの大きな特徴として、βテストでお客様の評価をレポートにまとめて、お客様のレビューを点数化しています。
プロモーションにも貢献でき良かったです。今回サキプレを実施した際のスケジュールを教えていただけますか。

蒔苗氏:サキプレを5月中旬から2週間ほど実施しました。
レポート(※レポートの一部は画像を参照)を6月初めに確認して、2週間で修正や調整を行い6月半ばにリリースを行いました。

サキプレレポート例1
▲『グランスフィア』サキプレ参加ユーザー層

サキプレレポート例2
▲『グランスフィア』への課金態度

サキプレの参加ユーザーは、オーガニックユーザーと比較しても良質な傾向

―サキプレ参加ユーザーの配信開始後のKPIはいかがでしょうか。

木村氏:はい。
サキプレ参加ユーザー様は一定の割合で配信開始後のアプリも遊んでいただいています。
具体的な数値で言うと、課金率12% 、ARPPU7,400円になります。これはオーガニックと比較してかなり良い数値となります。

―ありがとうございます。弊社としても数値が良いことを聞いて安心しました。
今後のタイトルでもサキプレを行いたいと考えていますか。

木村氏:はい。今後のタイトルでもぜひサキプレを実施したいと思います。予算の兼ね合いなどでいつまでに必ずアプリを出さないといけないという差し迫った状況ではないという前提にはなりますが、個人的にはリリースを遅らせたとしてもサキプレはやったほうが良いと思います。
またゲームギフトとも継続的な取り組みができればと思います。

―ありがとうございます。今後、サキプレに期待することはありますか。

木村氏:iOSユーザーに対してもテストができるようにしてほしいと思っています。
また例えばβテストで300円使ったユーザーに対して配信開始後も300円を付与できるような、課金を引き継げる仕組みができれば良いと思っています。具体的にはゲームギフト内でインセンティブを返すかたちになるかもしれませんが。
またお客様が到達したステージに応じて継続インセンティブを付与できるようなかたちも良いかもしれません。

サキプレでリリース時のレビュー予測ができる

―今後のサキプレのメニュー開発の際の参考にさせていただきます。
最後にサキプレを実施された際の感想をお願いいたします。

蒔苗氏:サキプレを実施するとお客様から評価していただくことが可能なのですが、
配信開始後のストアのレビューの星の数とサキプレの評価が現状とても近い値となっています。つまり、配信開始前に、お客様の生の声が聴けて、配信開始後のレビューも予測でき、細かい部分のチューニングをすれば評価の積み上げもできると思います。

木村氏:自分はサキプレの評価で「☆4以上なければアプリをリリースすべきではない」とも思っています。
サキプレの評価は実際のストアのレビューとほぼ同じ評価となっていますが、配信開始後にストアの評価が4未満のアプリだと広告を出してもオーガニックのインストールが半減します。サキプレの評価で4以上を取るということを指標にしても良いのではと思っています。

今まではアプリは出してみないとわからないと思っていましたが、サキプレを使えばわかると思います。アプリはリリースするまでヒットするかどうかわからないというリスクを減らせる意義のある取り組みだと思います。

―ありがとうございました。

インタビュー写真2

-おわりに-

インタビューを終えて、木村氏の「サキプレの評価で4以上なければアプリをリリースすべきではない」という言葉がとても印象的でした。
GooglePlayのゲーム売上ランキング(7/9時点)を調べてみると、売上ランキングTOP100アプリの平均評価は3.9となっており、売上トップ100を狙うアプリであれば「☆4」という数値は重要な指標であることがわかります。

またアプリの数が増え市場が成熟した結果、『グランスフィア』と同様に新しいユーザー体験を提供するアプリが今まで以上に求められていますが、新しい施策であるがゆえリスクも非常に高くなっています。
そのリスクを最大限に抑えるためにβテスト施策はひとつの手段となります。

お客様に面白いと思ってもらうアプリを開発・運用するための施策としてβテストは有効であり、今後もβテストを実施するアプリは増えていくでしょう。

○サキプレに関するお問い合わせはこちら

AppBroadCast無料セミナー開催のお知らせ

AppBroadCastでは、今回のインタビューにご協力いただいたシリコンスタジオ株式会社の木村氏によるサキプレの効果について、またハヤトク、ギフトゲットなどゲームギフトの広告メニューについて実績を交えてお話しするセミナーの開催を予定しています。

■日時:2015年7月29日(水)
17時からセミナー開始(16時50分から受付)
19時から懇親会(AppBroadCast社内での軽食を予定)
■場所:株式会社AppBroadCast社内(港区南青山5-11-5 住友南青山ビル7F)
■参加応募フォーマット:http://goo.gl/forms/LIFxBfikww
※席に限りがございますので、先着順となりますことを予めご了承ください。