スマートデバイス等がHDゲームを超え 収益構造に変化が出てきた「スクウェア・エニックス」のこの1年を振り返る

absuke absuke
2016/11/14 (Mon)
スマホゲーム集客


スマートデバイス等がHDゲームを超え 収益構造に変化が出てきた「スクウェア・エニックス」のこの1年を振り返る

先週、大手ゲーム会社の1つでありますスクウェア・エニックス社の2017年3月期2Qの決算発表がありました。

上期終了時点で、昨対比としては増収減益という結果となっておりますが、この1年で収益構造の変化も出てきております。1年前にも同社についての観測記事を取り上げさせて頂きましたが、1年前との比較も見ていきながら、今回は変化にフォーカスしてこの1年を振り返ってみたいと思います。

全体数字進捗

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過去3期と今期上期の数字推移になります。昨期は売上が2141億円/営利が260億円と過去最高業績を記録。規模感も一段上がり、市場の変化がありながらも成長を続けております。

今期上期業績は以下の通り

売上高:1063億4,700万円(前年同期比+23.1%)
営業利益:111億1,500万円(同-11.7%)
経常利益:83億7,800万円(同-35.2%)
純利益:54億9,500万円(同-25%)
売上は伸びましたが、減益となっている要因としては、新規タイトルにおける償却額の増加や広告宣伝費の増加等が挙げられます。引き続きの数字牽引はデジタルエンタテインメント事業で、全体売上シェアの73.6%を占めております。

 

◆デジタルエンタテインメント事業の中身

改めて、デジタルエンタテインメント事業の中身から整理しますと、以下の3つにセグメント分けすることが出来ます。

・HDゲーム
・スマートデバイス・PCブラウザ等
・MMO

 

”収益構造に変化が出た昨期”
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各事業における数字推移を上記表にまとめてみました。ここ数年の推移として全事業伸びておりますが、特にスマートデバイス・PCブラウザ領域が急成長しております。冒頭で述べた”収益構造”の変化は上記表で見て取れます。
<2015年期売上高>
・HDゲーム:444億円
  -デジタル事業におけるシェア率:39.7%
  -会社全体におけるシェア率:26.4%

・スマートデバイス・PCブラウザ等:688億円
  -デジタル事業におけるシェア率:39.5%
  -会社全体におけるシェア率:26.3%

<2016年期売上高>
・HDゲーム:442億円
  -デジタル事業におけるシェア率:36.8%
  -会社全体におけるシェア率:27.3%

・スマートデバイス・PCブラウザ等:688億円
  -デジタル事業におけるシェア率:43.3%
  -会社全体におけるシェア率:32.1%
上記見て頂いてわかる通り、この1年で売上シェアにて「スマートデバイス・PCブラウザ」が「HDゲーム」を抜いております。これまで数字の主軸として大きく数字牽引してきた「HDゲーム」。今なお数字自体は伸び続けており、デジタルエンタテインメント事業におけるシェアでも、2013年頃まで70%近くを占めておりましたが、市場の変化等もあり「スマートデバイス・PCブラウザ」が逆転する形となっております。ちなみに上期だけで見ますと、「スマートデバイス・PCブラウザ」で49.9%と約半分まできております。

 

◆この1年におけるスマートデバイスの動き

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出典:http://www.hd.square-enix.com/jpn/news/pdf/17q2slidesJPN.pdf

IR資料からの引用ですが、波はあるものの上記グラフも大きく上昇。Qベース売上高で200億円前後のレンジまで引き上がってきているのがわかります。
”自社IPの強さ”
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出典:http://www.hd.square-enix.com/jpn/news/pdf/17q2slidesJPN.pdf
ここ約1年間で振り返りますと、下記タイトルを新たにリリース。

2015年9月:キングダムハーツ アンチェインドキー
2015年10月:星のドラゴンクエスト
2015年10月:ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス
2016年1月:グリムノーツ

 

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▲ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス
市場動向としてデバイスの変化もあり、先述したような収益構造の変化に繋がっていると予想されますが、自社IPのパワーはデバイスが変化しても当然強く、いずれのタイトルもアプリストアにおけるランキングの上位に位置しているあたり、ドラゴンクエストやファイナルファンタジー等、自社IPの強さを改めて感じることが出来ます。

 

◆今期は下期に多数の新規タイトルを予定

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出典:http://www.hd.square-enix.com/jpn/news/pdf/17q2slidesJPN.pdf

今期上期は、スマートデバイス・PCブラウザゲーム領域において新規タイトルのリリースはありませんでしたが、下期に6本の新作投下を予定しております。今期のデジタルエンタテインメント事業における予想売上高は2000億円となっておりますが、上期時点での進捗が783億円で39.1%。数字進捗から見ても下期に大きな期待が掛かっており、まずは3Qの動向 特に新規タイトルにおける進捗は要注目でございます。


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