【決算資料にみる企業動向】”スマホ元年”とも言える任天堂のスマートフォン戦略~これまでの振り返りとこれからを探る

absuke absuke
2017/05/15 (Mon)
スマホゲーム集客


【決算資料にみる企業動向】”スマホ元年”とも言える任天堂のスマートフォン戦略~これまでの振り返りとこれからを探る

任天堂のスマートフォン関連の動向にフォーカスしてみたいと思います。
「miitomo」リリース以降、昨年末に「スーパーマリオラン」をリリースし、
今年2月には「ファイアーエムブレムヒーローズ」をリリースするなど、
スマホゲームへの注力ぶりが伺える任天堂、
今年は同社にとっては”スマホ元年”にあたる年なのかもしれません。
今回は、全体業績を含め振り返っていきます。
(出典:任天堂 第77期(2017年3月期)プレゼンテーション資料)

 
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出典:https://www.nintendo.co.jp/ir/finance/highlight/index.html

<2017年3月期通期業績>
売上高:4,890億9,500万円(前年同期比-3.0%)
営業利益:293億6,200万円(同-10.7%)
経常利益:503億6,400万円(同+74.9%)
当期純利益:1,025億7,400万円(同+521.5%)

まずは全体業績から。
売上と営業利益ともに減少となりましたが、
株式会社ポケモン等、持分法による投資利益を約200億円計上したことにより、
経常利益は503億円と大きく増加しております。
これはポケモンGOの影響が多分になるかと思います。
純利益の増加に関しては、米大リーグ「シアトルマリナーズ」株の一部を
売却したことが作用しております。

 
それでは、そんな任天堂のスマホゲームにおける動向を見ていきたいと思います。
リリースしている主なタイトル毎に見ていきます。

 

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任天堂が2017年3月期にリリースしたタイトルは上記の通り。
2015年3月にDeNAとの業務・資本提携が合意されて以降、
協業第1弾となるタイトル「miitomo」も話題になりましたし、
直近では「スーパーマリオラン」は世界的にも話題を呼びました。

 
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スマートデバイス事業の方針としては、
任天堂IPとの接触の最大化、そして事業単体としての収益化が主なところ。
任天堂が持つ強みを活かした上で、クオリティの高いユーザー体験を提供し、
新たな収益の柱として確立させることを当面は目指していくものと思われます。

 

Android版が加わったスーパーマリオランはまもなく1.5億DL

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「スーパーマリオラン」は、昨年12月にiOS版が、遅れて3ヵ月後にAndroid版が配信されました。
ダウンロード数は全世界合わせて1億5000万ダウンロードに到達する見通しのようです。
165の国と地域で配信されておりますが、日米欧以外の地域のユーザーにも広くプレイされているようです。
以下を見てみても、初動の大きさが伺えます。

主なタイムラインは以下の通り

(12/15)iOS版リリース
(12/19)リリースから4日間で4000万DL
( 2/1 )7,800万DL
( 3/23)Android版リリース

 

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上記に加え、ゲームのアップデートも行っており、
長く遊んでもらえる定番ゲームの確立を目指して改良されています。
また、有料の課金は1200円という比較的高額ではありますが、
購入者数も徐々に増えているとのことで、課金ユーザーがどの程度いるのか、
現在は発表がないものの今後の公開が期待されます。

 

往年の名作「ファイアーエムブレム」もスマホ版が登場

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前期のトピックスとしてはもう一つ。
2017年2月にリリースした新規タイトルの「ファイアーエムブレム ヒーローズ」。
「ファイアーエムブレム」は、1990年にファミコンで第一作が登場した歴史の長いタイトルで、
今回スマートデバイス向けに装い新たにリリースされました。
これが、任天堂スマホゲームとしては3作目。

 

”任天堂初のアイテム課金タイトル”

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「ファイアーエムブレム ヒーローズ」は、任天堂のスマホゲームとしては初めてランダム型アイテム提供方式を採用しているタイトル。
任天堂では俗称の”ガチャ”ではなく「ランダム型アイテム提供方式」と呼んでいます。
アイテム課金は、任天堂としては”チャレンジ”となりますが、売上は大いに期待が出来そうで、
当面のスマートデバイス事業の収益の柱となることも予想されます。

 

「どうぶつの森」など 今後も新作が登場

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出典:ディー・エヌ・エー 2016年度 決算説明会資料

現在は先述した3タイトルが出ている状況ですが、
まだ任天堂のスマホ戦略は始まったばかり。
今期、次に登場してくるタイトルとしては開発中である「どうぶつの森」が濃厚。
こちら、既存タイトルの対応もあってか、
リリースが延期されておりますが2017年度中のリリースとされています。

 

”IPの宝庫 任天堂”

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年間2~3タイトルを継続的に出していく方針につき、
今期はそれ以外にも新作が1~2タイトルリリースされるかもしれません。
任天堂なスマホゲーム方針の中に「任天堂IPに触れる人口の最大化」があり、
やはりIPを活用したタイトルの登場に期待が掛かります。

<既存タイトル以外の任天堂の主なIP>
星のカービィ
ドンキーコング
ゼルダの伝説
リズム天国
大乱闘スマッシュブラザーズ
ピクミン

 

現在スマホゲームとしてリリースしている既存タイトル以外のIPですと、
主に上記が挙がります。どれを取ってもヒットが確実視されるIPが揃っております。
これが任天堂の強みであり、これらのゲームで国内のみならず、
グローバル含め スマホゲーム業界を席巻することを期待したいと思います。
DeNAとの協業も中長期的なパートナーシップであることを明言しており、
今期もその先も要注目です。