【決算資料にみる企業動向】「ダビマス」が本格的に数字貢献し黒字転換した「ドリコム」IP戦略の進捗と今期の動きを探る

absuke absuke
2017/05/24 (Wed)
スマホゲーム集客


【決算資料にみる企業動向】「ダビマス」が本格的に数字貢献し黒字転換した「ドリコム」IP戦略の進捗と今期の動きを探る

IP戦略で好調のドリコムの2017年3月期の通期決算が出てきました。
大注目の「ダビマス」ほか、今後の新規タイトルの動向など探っていきたいと思います。
(出典:ドリコム2017年3月期 決算説明資料)

 
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<2017年3月期通期業績>
売上高:83億8,800万円(前年同期比+28.4%)
営業利益:9億3,200万円(同▲2億600万円)
経常利益:8億4,400万円(同▲2億1,700万円)
当期純利益:8億1,400万円(同▲5億3,700万円)

 
まずは業績から。
売上・利益ともに大きく伸長しています。
2期ぶりの黒字へと転換、好調ぶりが伺える決算となりました。
セグメント別に分解すると以下の通りですが、
コンテンツサービスがいかに伸びているかがよくわかります。
特に利益面は大きく伸びました。

 
◆セグメント別内訳
・コンテンツサービス
売上高:72億8,456万円(前年同期比+25.1%)
営業利益:11億6,488万円(同+262.7%)

・広告メディアサービス
売上高:11億4,009万円(前年同期比+30.6%)
営業利益:▲2億2,402万円(同▲4億9,024万円)

 

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上記、営業利益のセグメント別四半期推移になりますが、
16年期4Qから取り組んでいる点が2つあり、
不採算PJの整理とともに行ったのが、コンテンツサービスにおけるIPシフト。
これが奏功していることがわかります。
特に17年期4Qは伸びていますが、こちらは「ダビマス」が四半期としては
初めてフルに寄与したことによるものと思われます。

 

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増収増益の要因のハイライトはなんといっても「ダビマス」。
当コーナーでも度々振り返っていますが、業界的にも注目度の高い競馬タイトルで、
着実にユーザーを獲得し好調に推移しているようです。
その他、他社配信の「ONE PIECE トレジャークルーズ」
「ジョジョの奇 妙な冒険 スターダストシューターズ」も、
引き続き国内外で堅調に推移したようで、上記を見て頂いてもわかる通り、
ポジティブ要素が多い期となったことが伺えます。

 
ネガテイブ要素で挙がっていたのは採用面。
好調なだけにさらなる成長を求め新規タイトルの仕込みを行っていますが、
その点におけるリソースが確保できるかがカギとなりそうで、課題となっているようです。

 

注目の「ダビマス」の進捗は?

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注目の「ダービースタリオン マスターズ(以下 ダビマス)」の進捗ですが、
2016年11月リリースですが、早々に収益が出ており垂直立ち上がりを見せています。
騎手を起用したTVCMや、ヤンキース田中将大投手のPR大使就任など、
著名人を起用したプロモーションにも積極的で、ユーザー獲得も順調に推移している模様。
ここからは潜在層へのリーチを強化してくるとのことです。

 

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上記、ゲームタイトル別の四半期推移ですが、
3Q-4Qでのグラフ(青色)の伸びを見て頂けるとよくわかります。
全体の半分のシェアとなっておりますが、「ダビマス」の貢献が色濃く出ている伸びといえそうです。
こちら、さらに伸びてくることが予想され、全体の底上げに寄与してくることと思います。

 

合弁会社の設立も… 他のIP戦略の動向は?

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そんな「ダビマス」が順調に進行中ですが、他IPタイトルに仕込みも着々と進行しています。
IP戦略でいくと、直近の動きとしては大きく2つ。
以前から開発に着手している「みんなのGOLF」と
バンダイナムコエンターテインメントによるメディアミックスプロジェクト「Project LayereD」への参画です。
ともに、今期中のリリースが予定されていますが、先週また1つ動きがありました。

 
バンダイナムコエンターテインメントとの共同出資会社の設立のリリースが出ています。
(リリースはコチラ
HTML5を中核とする技術を活用したオンラインゲーム及び配信するプラットフォームの
開発・運営等行うことを目的とした新会社で「株式会社BXD」が立ち上がっています。
また、具体的なアウトプットが出てきていませんが、
こちらもIPを活用した新しいユーザー体験を仕掛けてくるものと思われます。

 

今期の方針は?

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今期の方針に関しては、一言でいうと”IP戦略の推進”。
具体的には、今期中に新規IPゲームアプリを6-7本リリースし、
常時10本のIPゲームアプリの運用を目指すとのこと。
開発と運用という軸で以下サマリーを記載してみます。

 

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◆開発面の進捗
各新規タイトルに関しては、順調とのこと。
先述した課題である採用面に関しては、直近 15人/月ペースで増員をしているようです。
更なる増員が必要とのことですが、月ベースでの増員数としては比較的大きな数字と言えると思います。

 
◆運用面の進捗
開発段階から運用チームを混成しているとのことで、
リリース⇒運用という移行に際しては、スムーズに行える体制を作っているようです。
採用面は順調なようですが、タイトル本数が複数控えているため、こちらも増員の必要が出てきそうですね。

 

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かんたんなスケジュールが引かれておりましたので、見てみたいと思います。
今期の新規リリース予定タイトル数6-7本に対して、
現状「みんなのGOLF」とバンダイナムコエンターテインメントとの共同PJのみが公開となっています。
IPが絡むので、発表のタイミングも見計らっているかと思いますが、今後に控えているタイトルが気になります。
現在「ダビマス」が好調ですが、新規タイトルの登場タイミングによっては、
今期も大きく業績が伸びる可能性があります。

 

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そんな今期の出だしである1Qですが、
「ダビマス」で約3.5億円の広告宣伝費を見込んでおり、大きなプロモーションが掛かることが予想されます。
1Qの売上予想は27億5,000万円(前年同期比+57.1%)。
「ダビマス」が本格的に数字貢献したことによって売上のベースが上がったドリコム、
今期売上100億円突破も現実味を帯びてきそうな状況で引き続き注目です。